日時:2020年12月01日(火) 10:30~12:00
場所:オンライン配信
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講師:竹内 努氏 (名古屋大学 銀河進化学研究室)
題目:Dust Evolution in Galaxies from the View of Chemical Evolution
概要:
銀河は星と星間物質、そして暗黒物質からなる巨大な天体であり、各要素は互いに相互作用しながら時間的に発展していく巨大な系である。銀河の星間物質はガスとダストからなる。ダストはサイズが典型的に半径0.1μm程度の重元素の固体微粒子である。質量比にして星間物質の2%ほどしかないにもかかわらず、ダス
トは星間物質の相や輻射場に強い影響を与え、それを通じて銀河進化にも本質的に寄与する。銀河の中での重元素の形成と進化を扱う理論体系を銀河の化学進化(chemical evolution)と呼ぶ。ダストも重元素からできている以上、その進化は化学進化の体系を元に記述できると期待できる。この「ダスト進化の理論」は、化学進化理論が完成してすぐ、80年代初頭から構築が試みられたものの、扱う星間物理の複雑さのため
難航し、一応の完成には2013年の我々の研究を待たなくてはならなかった。本講演では化学進化の基礎から始め、ダスト進化の理論体系と今後の問題について詳しく紹介する。
広島大学極限宇宙研究拠点(Core-U)セミナー世話人 両角卓也,水野恒史,山口頼人
問合せ先:e-mail: mizuno@astro.hiroshima-u.ac.jp