2015年度第5回(通算第10回) 極限宇宙研究拠点のセミナーを以下の要領で開き
ます。事前の参加登録は必要ありませんので、多くの方のご参加をお待ちしており
ます。よろしくお願いします。

 

2015年度第5回(通算第10回) 極限宇宙研究拠点のセミナー

日時:2015年7月2日(木) 16:30-

場所:E203会議室

講師:小久保英一郎氏(国立天文台)

タイトル:
地球の起源

アブストラクト:
惑星系の起源は現代天体物理学に残されている重要問題の一つである。現在、系
外惑星の発見を受けて、太陽系の起源だけなく多様な系外惑星系の起源も説明可
能な一般的な惑星系形成論の構築が進められている。ここでは太陽系形成の標準
シナリオの中の地球型惑星形成について紹介する。地球をはじめとする太陽系の
惑星は、約46億年前に原始太陽系円盤とよばれる太陽の周りの円盤から誕生した
と考えられている。円盤は太陽の前世代の恒星の星くずであるガスとダストから
なる。まずダストが集積し微惑星とよばれる小さな天体が形成される。微惑星は
衝突合体をくり返して大きくなり、原始惑星へと成長していく。現在の地球の軌
道付近には約10個の原始惑星が形成される。円盤ガスの散逸後に原始惑星が衝突
をくり返して、最終的に地球が誕生する。そして、太陽から適した距離に適した
質量と組成で誕生した地球は、海をもち生命を宿す惑星となった。発表では、惑
星系形成の素過程の物理をシミュレーション結果を紹介しながら解説し、地球型
惑星形成を概観する。